厳かに香乃物祭、漬込神事を挙行  一層の漬物振興と業界の発展を祈願 萱津神社

 全国唯一の漬物祖神で知られる萱津神社(所在地・愛知県あま市上萱津車屋19、青木知治宮司)で去る8月21日、「香乃物祭」が厳かに執り行われた。神事には漬物業界から多数が参列し、漬物業界の益々の弥栄を祈願した。

 猛暑が続く厳しい暑さのなか、本殿祭を斎行。その後は、香乃物殿で漬け込み神事が執り行われた。今年は、他県からの参拝客らも多く、ようやく賑わいを取り戻しつつあるようだ。当日は、午前9時半より恒例の漬物即売会が行われ、好評を博した。

 漬物業界からは、全日本漬物協同組合連合会を代表して中園雅治会長と真野康彦専務理事が参列。

 愛知県漬物協会からは曾我公彦会長をはじめ、岩田孝逸副会長、栗田和典副会長、野田明孝副会長、浅田康裕専務理事、奥村勝愛知県漬物協会資材機器部会長、山田耕平愛知県漬物協会青年会長、その他多数の業界関係者が神事に参列した。

   多数の参列と関係各位の配慮に青木宮司が謝意

 午後2時より本殿において、修祓、献饌、祝詞奏上の後、巫女による豊栄の舞が披露された。続いて、玉串奉奠、撤饌が厳粛に執り行われた。その後は、香乃物殿にて厳かに漬け込み神事を行い、漬物業界の弥栄を祈願した。

 和やかに催された直会では、冒頭で青木宮司が挨拶に立った。猛暑厳しい折、多くの参列に改めて謝意を表し、21日が「おつけもの日」として、日本の食文化として根付き生活の一助になる事を祈念した。

 また、熱田神宮の高橋守禰宜、武藤育雄総代会長、上萱津の武藤彰信区長、漬物業界からは中園雅治全漬連会長、曾我公彦愛知県漬物協会会長らが挨拶し、一層の漬物振興と業界発展を誓った。

今年は三井食品工業(株)の鈴木さんが香乃物姫に                 

 和やかに催された直会が拝礼と共に執り行われ、冒頭で三名の香乃物姫に感謝状が贈呈された。今回、業界を代表して香乃物姫に扮したのは、三井食品工業(株)の鈴木美桜加さん。

 萱津神社を代表して挨拶に立った青木宮司は謝意を表し、「猛暑厳しい折、多くの参列に感謝を申し上げる次第です。

 例年、地元を代表するお野菜として、かりもりやなすを持ち寄ってお祭りを斎行して参りました。しかしながら社会状況の変化と共に野菜が集まらなくなったのですが、漬物業界の皆様にご協力を頂いております。その名残から、上萱津地域の区長の皆様にも装束を着て頂き、お野菜のご奉納を頂くようになっております。このような厳しい暑さの中では御座いますが、多くの参列と皆様方のご配慮に改めて御礼を申し上げます。

 毎月21日が『おつけもの日』として、当神社としても伝統食文化の弥栄を祈念しております。これからも日本の食文化としてお漬物が根付き、皆様の生活の一助になる事をご祈念し、ご挨拶とさせて頂きます」と述べた。

 次に武藤育雄総代会長が、「全国唯一の漬物の神様の神社ですが、世界に一つであると認識しており、皆様と共にお支えをして参る所存です。引き続き、この食文化を大切にして参りたい。夏は塩分補給に、また食欲増進に欠かすことの出来ないお漬物を絶やすことなく、お支えを頂きたい。結びに、益々の漬物振興と皆様方のご健勝をご祈念申し上げます」と挨拶した。

 また上萱津の武藤彰信区長は、「今年は4年ぶりに地元の夏祭りを催し、本日はこうして萱津神社に集い、ようやく(コロナ以前に)戻ってきたのではないかと感じております。継続することの難しさをこの4年間感じて参りましたが、地元のお祭りが子供たちの思い出となり、皆様の安全をお祈りする為に行われるものであろうと思います。今後も末長く継続していく事が、私たちの使命であろうと考えております。引き続き、関係各位のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます」と述べた。

 新酒拝戴にあたり熱田神宮の高橋守禰宜が挨拶し、「本日は、滞りなく本殿祭、漬込神事盛大に執り行われましたお喜び申し上げます。この萱津地区を中心に、業界の益々のご隆昌とご発展、皆様のご多幸をご祈念申し上げる次第です」と述べ、乾杯の発声を行った。

 漬物業界を代表して挨拶に立った中園雅治全漬連会長は謝意を表し、「全国で唯一の漬物の神様のお祭りに初めて参列をさせて頂き、感謝を申し上げます。

 業界におきましては、改めて漬物の振興に取り組むことをテーマに掲げており、鋭意組合事業に取り組んでいく考えです。昨今大根や高菜では、不作が続いたこともあり、先ほど豊作を祈願して参りました。結びに、関係各位のご尽力に感謝を申し上げます」と述べた。

 愛知県を代表して曾我公彦愛知県漬物協会会長が挨拶し、「コロナで長期に渡り閉塞した厳しい情勢にあったのですが、必ずしも悪いことばかりではなかったようですし、観光客も徐々に戻っており、変革に合わせて柔軟に対応していく事が肝要と考える次第です。

一方で、原料調達が非常に困難になっており、今年は野菜の豊作を祈願しているところです。今後も漬物の神様のご加護を頂戴しまして、事業の推進に取り組んで参りたいと存じます」と述べ、一層の漬物振興と業界発展を誓った。

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