「愛を込めて持続可能な開発へ」大会テーマに 「青年の輪」が宮崎県へ伝達 次年度10月4日開催へ

   全漬連青年部会栃木大会第41回全国大会 主幹 栃木県漬協組合青年部会

 全日本漬物協同組合連合会青年部全国大会栃木大会(遠藤栄一大会会長、菅野弘嘉実行委員長)が去る10月17日で、ライトキューブ宇都宮(所在地・栃木県宇都宮市)で盛大に開催された。

 今大会テーマには、「愛を込めて、自然・健康、そして、持続可能な開発へ ~愛を込めて、よらっせ栃木へ~」が掲げられ、213名が参加した。主幹は、栃木県漬物工業協組合青年部会。

 式典後半では、厳かに伝達式が執り行われ、栃木県から宮崎県へ「青年の輪」が伝達された。次回開催県として挨拶 に立った宮崎県漬物協同組合の佐藤仁青年部長が、業界の改革をテーマに会員一丸で取り組むとした。

 

  午後2時より菅野嘉弘実行委員長の開会宣言でスタートした式典は、冒頭で 国歌斉唱と共に青年部会方針と青年部会宣言文が、遠藤食品(株)の伊藤悠里マネージャーが朗読した。

  挨拶に立った遠藤大会会長は謝意を表し、「本日は213名の方がご出席を頂くことが出来ました。

今回、テーマにはSDGsを取り入れており、皆様にお渡ししたのはネームホルダーだけです。それから栃木県をPRしようと、交流会では地元食材を利用したお料理も用意しております。テーマには“愛”を掲げており、愛情をもって仕事に打ち込むことが非常に大事なのではないでしょうか。そのうえでこのように皆様と集い、業界を盛り上げていかねばなりません。交流会では、元気の出る催しも用意しておりますので、是非とも1日楽しんでいただきたいと存じます」と挨拶した。

 来賓祝辞では、茂木敏充自由民主党幹事長が漬物の歴史に触れながら、自身の地元が生姜の産地でもあると紹介。直近の情勢に言及しながら、「ウクライナ情勢の影響から、食料の安定供給が課題になっております。我が国の安全保障強化に向けた取り組みを前進させるべく、皆様のご協力も必要不可欠と考えております。

 本日は、この大会で交流を深められ、業界そして日本の持続可能な発展を目指して皆様方が益々ご活躍されることをご祈念申し上げます」と述べた。

 また漬物振興議員連盟の髙橋克法自由民主党参議院議員、農林水産省大臣官房 新事業・食品産業部食品製造課の渡邉顕太郎課長、福田富一栃木県知事、佐藤栄一宇都宮市長らが祝辞を述べた。

 全日本漬物協同組合連合会を代表して挨拶に立った中園雅治会長は、「若手の交流の場となる全国大会です。今年より全漬連会長に就任し、漬物文化の継承、そして漬物料理で消費を拡大していこうと、2つのテーマを掲げております。様々な取り組みを推進して参りますので、皆様の業界へのご支援を同素宜しくお願い致します」と述べた。

 最後に栃木県漬物工業協同組合を代表して挨拶に立った秋本薫理事長は歓迎の言葉と共に、「宇都宮駅は大変な躍進を遂げており、ショッピングモールやホテル、病院、そしてLRTが開業しました。この会場も2000名が収容できる、大ホールであります。

 今回SDGsを掲げペーパーレスで、ネームプレートのQRコードですべて検索可能です。全国の皆様には、ネットワーク構築とその強化、そして企業経営の一助になることをご祈念申し上げます」と述べた。来賓紹介と共に開催県役員紹介、続いて祝電が披露された。 

その後、厳かに「青年の輪伝達式」が執り行われ、栃木県から宮崎県へと伝達された。次回開催県を代表して宮崎県漬物協同組合の佐藤仁青年部長が謝意を表し、「宮崎県は平均日照時間が長く全国3位、快晴日数全国2位と農産物の生育に適しており、漬物原料となる野菜の生産も盛んです。

 次回大会テーマには、『~みやざきhot wave~ 起こそう!イノベーション!!』を掲げており、次への改革へとつながる大会にして参りたい。来年まで、残りわずかですが、メンバー一丸で取り組んで参りますので、宮崎大会をどうぞ宜しくお願い申し上げます」と述べた。

 閉会宣言を岩下雄人栃木大会実行副委員長が行い、式典を終了した。

〈宮崎大会開催概要〉

▽開催日 2024年10月4日(金)

▽場 所 宮崎観光ホテル

▽テーマ ~みやざきhot wave~ 起こそう!イノベーション!!

           アントニオ猪木のテーマに乗って遠藤大会会長が登場

                            交流会

 午後5時15分より執り行われた交流会には、プロレスリングがセットされており、冒頭でアントニオ猪木のテーマに乗って登場した栃木大会を代表して遠藤大会会長が、「本日は如何でしたでしょうか。是非、最後まで楽しんでいっていただきたいと思います。それでは皆様、ご唱和下さい!1、2、3、ダッー‼︎」と力強く挨拶。

 乾杯の発生を全日本漬物協同組合連合会の秋本大典副会長が行い、和やかな歓談となった。

 交流会で催されたアトラクションには、栃木プロレスによる2試合が敢行。ゴングと共にオッキー沖田氏の軽快なアナウンスが会場を益々盛り上げた。また、その後はカラオケバトルで史上最多12冠を達成した堀優衣さんが、その歌声を披露し、会場を魅了した。

 宴たけなわで次回開催県であるが宮崎県漬物協同組合青年部がPR。同青年部で次回実行委員長を務める野崎偉世氏が、食とスポーツを楽しめる宮崎大会を是非宜しくお願い致します」と力強く紹介し、次年度開催に協力を促した。

 閉会の辞を菅野実行委員長が述べ、交流会はお開きとなった。

 

〈講演〉

~宇都宮からブランド発信~ 

「官民一体による餃子愛を込めたまち づくり」 

                宇都宮餃子会の鈴木専務理事兼事務局長が講演

 講師を務めたのは宇都宮餃子会の鈴木章弘専務理事兼事務局長は、冒頭で宇都宮餃子の歴史の変遷を振り返った。

 明治40年、司令部駐屯地が宇都宮に設置され、その師団が中国東北部満州への出征と帰還が多かったこともあり、現地の餃子の製法が持ち込まれた。その後、すぐに餃子店が拡がったわけではないようだが、その美味しさは浸透し、紆余曲折を経て当地に徐々に定着していったという。

 その後宇都宮では、ファーストフード的に食べられるようになり、「年間消費額」は日本一となった。これを知った市役所職員が調査を開始し、独自に研究、発表を行った事から、その動きが徐々に大きくなっていったという。

 餃子会の結成から、任意団体「宇都宮餃子会」が発足。北関東最大の夏祭り「宮まつり」では餃子の早食い大会を開催し、好評を得た。その後、山田邦子さんのテレビ東京系人気番組「おまかせ!山田商会」に取り上げられ、宇都宮餃子は全国区になっていったという。

 商工会議所が補助金事業に応募し、国や県から助成金を獲得し、より発信力を上げ、平成13年に宇都宮餃子会は法人格を持つべく協同組合化。

 東日本大震災の発生に伴い、観光客が激減。これに対して当時の佐藤栄一宇都宮市長が、「餃子による町おこし」を提案し、官民一体で支援していくことを約束。

 その後は、新たなブランド推進と共に、メディア誘致やコラボ商品の開発、数多くのPRイベントに出店し、市民権を得ていった。

 今後の観光振興では、宇都宮に根付くあらゆるコンテンツを餃子を中心としたネットワークを強固に、観光客をそれぞれへ誘致していくという。

 最後に鈴木氏は、「これまでも困難や逆境をチャンスに変えて乗り切ってきた。これからの未来ある子供たちの為にも、地域愛の醸成に取り組んで参る考えです」と強調した。

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